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なぜ中古メッシュパレットを販売するのか

日本の流通業界には欠かせないメッシュパレット、それを扱っている石川県にあるボックス工業株式会社を紹介します。

初代・多原力蔵氏から継承された強い意思、「世の中の役に立つこと、人の悩んでいることを解決する」は、現代表取締役である多原正博氏が引き継いでいます。社名であるボックス工業株式会社のボックス(箱)には多くの思いが詰まっていて、そこには自社で働く従業員、購入されるお客様、取引先の業者様、協力くださる方々それぞれの思いを集められる企業でありたいとメッセージを発信します。

もともと鉄工事業からスタートしたボックス工業株式会社が、メッシュパレット買取り事業に参入したきっかけは知人との世間話の中からでした。「だったらいいのに」を大きな事業展開に発展させた多原氏の経営者としてのアンテナは、小さな要望を見のがさなかったのです。近年ではEC事業も立ち上げさらに前進しています。
あるビジネス誌に掲載された記事にはメッシュパレットの中古市場へ、いち早く需要を見いだした企業として取り上げられていました。その当時、中古品として家電や本などの市場が成長し始めた時代。メッシュパレットの中古市場の開拓が始まりました。中古市場にメッシュパレット販売の土台をつくるという信念のもとスタートし現在、見事に実績国内トップクラスを誇っています。

そして、中国との契約がビジネスをさらに大きくさせました。中古販売だけでは商品不足になることは明らかとなる中で、探しに探したのが中国のOEM工場でした。これによって新品商品販売も行える体制がわずか2、3カ月で整ったのは運命的だと思います。
ここからはボックス工業株式会社だから対応できる加工品の紹介です。もともとの事業、鉄工所の加工技術を駆使してオプションや追加工を施し、お客様の要望に沿った形にメッシュパレットを加工します。メッシュパレットをその業種、その用途に合わせて作り上げる技術には、大正10年から培ったノウハウが生きており、作り手のこだわりが伺えます。

次に経営者に必要要素、代表の多原氏に先駆者の目があったのか? この答えは多原氏の言葉に現れています。「自分にしかできない仕事がしたい、1から築いてやる」この言葉から仕事に対する信念が見えてきます。
メッシュパレットの販売は多くの会社が参入していましたが、メッシュパレットは値段が高く、大量枚数を揃えるのはかなりの予算が必要です。そこで、ネット販売に特化することでコストを大きく下げ、値段に反映させることでメッシュパレット市場、特に中古品が一気に注目を浴びたのです。

経営の善し悪しを推し量る手段の一つとしてリピート率の高さがあります。良い企業、良い商品であればあるほどリピート率は高いものです。もちろん、ボックス工業株式会社も高いリピート率を保持しておりますが、高さの理由は商品を何も隠さずにシンプルに開示しているところです。どうしても自社が販売している商品は見栄え良くしたいものですが、ボックス工業株式会社は中古品の悪いところを包み隠さずに見せています。当たり前のことに思えることですが、これがなかなか難しいところです。しかし、商品の瑕疵開示を正直に行うことで多く販売している中古品でもクレームがほとんどないのです。

最後に多原氏に今後の目標としているところ、または会社の指針などを伺ってみたところ「さらなる高みを求めている」と回答がありました。メッシュパレットの中古戦略は成功を収めましたが、今後は競合企業も現れる中でしのぎ合いとなるでしょう。同じことを続けていては沈んでいくだけです。目標を高く掲げ、今後も大胆に動き続けるボックス工業株式会社。根底にある「お客様が本当に喜んでもらうためには?」を大事にしつつ大胆な行動力と基本を忘れない姿勢、時代にあった戦略方法で、これからもたくさんのお客様を喜ばす企業になると思います。


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